無罪のあとちゃんとしようプロジェクト弁護団

~罪なき人へ、運転免許を~

 

当事務所の弁護士は、無罪のあとちゃんとしようプロジェクト弁護団に参加しています。

 

1、どんな弁護団なの?

 みなさんは、交通事故の際、刑事裁判で過失(落ち度)がなかったとして無罪になっても、行政罰が継続されることをご存じでしょうか。

 この弁護団は、ある交通事故事件をきっかけに、「無実の人に罰を与えるのはおかしい、無実の人には運転免許を返してあげよう」との願いから立ち上がった弁護団です。

 

2、きっかけの交通事故について

 ある日、軽トラックの運転手として働いていた女性ドライバー(A子さん)が、交通事故に巻き込まれました。A子さんは、警察から事故を起こした犯人であるとされて、運転免許をはく奪され(運転免許取消処分)たうえ、刑事裁判にかけられました。

 ところが、そのあと刑事裁判で、いろいろな証拠を慎重に調べたところ、実際には、A子さんに「過失(落ち度)は全くなかった」ということが分かったのです。そこで、裁判所はA子さんに「無罪」の判決を言い渡し、この判断が確定しました。私たちの国の司法によって、A子さんが無実であることが明らかとなったのです。

 そこで、A子さんは、「無実だったので運転免許を返してください」と福岡県公安委員会に言いに行きました。ところが、公安委員会からは、「無罪判決など関係ない、運転免許は返さない」と言われたのです。

 A子さんは、運転免許がもどらないので、もとの仕事に復帰することもできず、生活にも困るようになりました。そこで、「無実の人にはちゃんと運転免許を返してあげよう」ということで、このプロジェクトが立ち上がりました。

 

 

3、無罪のあとちゃんとしよう裁判

 行政機関がA子さんに運転免許を返さない以上、日本の司法を通じて返してもらうほかありません。

 そこで、行政訴訟を通じて、無実の人には運転免許を返してあげるように訴えたのが、このプロジェクトによる裁判になります。

今回の裁判は、「A子さんに運転免許を返してあげて」という裁判ですが、A子さんに対する裁判所の判断が出ることにより、今後は運転免許制度が変わっていく可能性があります。

この裁判は、運転免許制度という、運転免許を持つ多くのドライバーにかかわる問題でもあるのです。

 

4、クラウドファンディング

 この裁判は、クラウドファンディングによる募金で賄われています。

 行政訴訟は、通常の民事事件よりも、時間・労力・お金がたくさんかかると言われています。そのため、社会全体の問題については、一部の弁護士が集まって弁護団を作り、弁護団の手弁当で行政訴訟をしていました。

 しかしながら、社会全体の問題を、一部の弁護士だけで行っていたのでは、いずれ限界がきます。そこで、社会全体の問題については、みんなで力を合わせて解決していこうということで、今回クラウドファンディングという方法が決定されました。

 

5、弁護団の願い

 弁護団は、A子さんの運転免許取り戻すために、行政訴訟で戦います。しかし、この裁判の本当の問題は、「無実の人から運転免許をはく奪してはいけない」という、運転免許を持つすべての人にかかわる問題でもあります。

 

 弁護団としては、A子さんに運転免許がもどるだけでなく、この裁判を通じて、運転免許制度が良い方向へ変わっていくことを願っています。